「つづきのねこ」という絵本があるのですが、
失ってしまったものにはきっとつづきがある。というようなお話しです。

私にとっての続きを探していたときに出会ったのがフラメンコでした。
フラメンコどころか他の踊りの経験すらなかったので、
分からないことだらけのままトルニージョに入門して、もうすぐ6年になります。

いつも驚いて、ワクワクして、胸騒ぎして、
あっという間で、ずっと夢中で、、、そして今もまだ途中です。
そこには素晴らしい先生方と年齢差も越えた仲間たちがいて
日々学び、日々新鮮な変化を感じています。

もちろん異国からきたフラメンコ。
少し何かが見えたような気がしたと思ったら、
新しい壁に阻まれて一気に遠くに感じる。そんな繰り返しです。
だからこそ探し続けてしまうのかもしれません。

クラスの中で教わることはたくさんありましたが
節目節目で大きく実感することは
美しく踊る。間違えずに踊る。演じること。ではなく、
フラメンコは今の私自身と心で踊ること。でした。
自分の強さに気づいた時もあれば、自分の弱さもたくさん見ました。
1週間の中で、日常を繰り返しながら、並行して毎週フラメンコの日もやってきます。
日常の中にも息切れしそうな時もありましたが、それでも私にはフラメンコの日が待っていました。

そんな時は、国も時代も環境も違う遠い歴史の中にいたヒターノたちが踊っていた意味を
自分にも重ねて、フラメンコが出来るんだから幸せだよね!と力をもらっていました。

私の「つづきのねこ」は、
自分が探し続ける限り失くならないフラメンコになりました。

決してもう若くはないし、上手でもありません。
だけどフラメンコをしていると自分にワクワクできるんです。
これからも年を重ねながら変化する自分をフラメンコと共に楽しんでいきたいです。

(初中級クラスA.M)

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